2021若者就職ハンドブック
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社会保険制度7社会保険制度とは、制度の加入者が支払う保険料などを積み立ててあらかじめ資金を準備しておき、病気やケガ、出産、失業、死亡、老後などの場合に保険金を給付して生活を保障するための公的な仕組みです。社会保険制度は、年金保険と医療保険を総称した「社会保険」と、労働者災害補償保険(労災保険)と雇用保険を総称した「労働保険」の2つに分けられます。社会保険については、常に5人以上の労働者を雇用している事業所と5人未満でも法人の事業所においては、加入が義務づけられています。また労働保険は適用を除外された一部の事業場を除き、原則として業種や規模を問わず労働者を1人以上雇用していれば加入することになっています。日本の医療保険制度は職業によって加入する制度が異なります。大きく分けると農業や自営業を営む人たちが加入する「国民健康保険」と、会社などで働く人たちが加入する「健康保険」の2種類があります。健康保険には政府が取り扱う「政府管掌健康保険」と企業などが組織する健康保険組合が運営する「組合管掌健康保険」があります。健康保険の保険料は賃金額に応じて金額が設定され、労働者と事業者がそれぞれ半額ずつ負担することになっています。[1]医療保険年をとったり、障害者となったり、亡くなったりした場合に年金や一時金を給付して、本人や家族の生活を保障するのが年金保険制度の目的です。我が国の年金保険制度は、全国民が加入する国民年金(基礎年金)をベースに、その上乗せとして民間の会社員が加入する厚生年金や公務員が加入する共済年金などがあります。[2]年金保険57

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